南條竹則さんコメント

わたしが今までに書いたものを読んでくださったみなさんは、今回また変わったものを書いたな、と思われるんじゃないでしょうか。何しろ今まで書いた小説が大体、幽霊の話か、さもなきゃ中華料理の話ですから、この本はわたくしとしては異色な本だと思います。なんでそんなものを書いたのかと申しますと、これでも長い間、大学で英語の授業で教鞭をとってきましたし、わたくしは幽霊小説が大好きなものですから、そういったイギリスの小説の翻訳などをしてまいりました。いわば商売柄、英語には縁が深い人間でありまして、「英語を学ぶ」という行為に関して色々と気がつくところはあるのです。今回は、そういった英語に関する「気づき」というものをまとめて一冊の本にしたわけです。

書影
  • tweet
  • facebook
  • google plus
  • hatena
インターナショナル新書 026

『英語とは何か』

南條竹則

作品紹介

ネイティヴも知らない英語の「なぜ?」が明らかに!

 他の言語に較べて英語の単語数が多いのはなぜなのか?
 フランス語やラテン語を知ることが英語学習の早道ってホント?
 作家、翻訳家として活躍する著者が、ネイティヴも目からウロコを落とす英語の歴史をお教えします。さらに、ラテン語や中国語をはじめとした世界各国の諸語と日本語の特徴を対比しながら、日本人に適した「正しい英語との付き合い方」を提案。
 世界中の言語にルーツをもつ英語の「生い立ち」を知れば、語学がさらに面白くなる!

<ネイティヴ・スピーカー&英語のプロたちが推薦!>
「英語という厄介なやつを実に多角的に取り上げた本」

 (ブロードキャスター ピーター・バラカン氏)

「英語へのより深い興味をかき立ててくれる一冊」
 (映画字幕翻訳家 戸田奈津子氏)

「これほど豊かな学識に裏づけられた英語論を私は読んだことがない」
 (東京大学教授 斎藤兆史氏)

担当編集者より

 中学、高校、大学、さらには社会へ出てからも、私たち日本人の多くは「英語の呪縛」にとりつかれ、それを何とかものにしてやろうと、山のように教材を買い求めては挫折を繰り返してきました。
「日本語とは似ても似つかないこの厄介な言語に、どうしてこれほど苦しめられなきゃならないんだ!」
「自分には語学のセンスがないのだから、早々に諦めてドメスティックに生きていこう……」
 そんなふうに開き直ろうにも、今や街は英語で道を尋ねてくる旅行客で溢れていますし、いつの間にやら世界の覇権を握っていたこの「共通語」をちっとも話せないとなると、現代社会では分が悪いのも事実。

 われわれが英語と仲良くやっていくには、文法だ、イディオムだ、と血眼で教材を読みあさる前に、まずはこの何とも煮え切らない「負い目」を解きほぐしてやらなければならないのではないか。そんな思いから本書が生まれました。

 これから英語を本格的に学ぼうとされている方も、英語至上主義の現代社会に少し疲れてしまった方も、ここは一端肩の力を抜いて『英語とは何か』をお手にとってみてください。きっと巷の教材に書かれていない、英語の知られざる一面に驚かれることと思います。

定価 本体740円+税
発売日 2018年06月07日
ジャンル 教育・心理
書名(カナ) エイゴトハナニカ
新書判 224ページ
ISBN 978-4-7976-8026-3
Cコード C0282

著者

写真写真

南條竹則(なんじょう たけのり)

作家、翻訳家。東京外国語大学講師。1958年、東京都生まれ。東京大学文学部西洋古典学科卒業、同大学院英語英文学修士課程修了。『酒仙』(新潮社)で第5回ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞。他の著書に『吾輩は猫画家である ルイス・ウェイン伝』、『人生はうしろ向きに』(以上、集英社新書)など。訳書に『タブスおばあさんと三匹のおはなし』(集英社)など多数。

好評既刊

pagetop