南條竹則さんコメント
わたしが今までに書いたものを読んでくださったみなさんは、今回また変わったものを書いたな、と思われるんじゃないでしょうか。何しろ今まで書いた小説が大体、幽霊の話か、さもなきゃ中華料理の話ですから、この本はわたくしとしては異色な本だと思います。なんでそんなものを書いたのかと申しますと、これでも長い間、大学で英語の授業で教鞭をとってきましたし、わたくしは幽霊小説が大好きなものですから、そういったイギリスの小説の翻訳などをしてまいりました。いわば商売柄、英語には縁が深い人間でありまして、「英語を学ぶ」という行為に関して色々と気がつくところはあるのです。今回は、そういった英語に関する「気づき」というものをまとめて一冊の本にしたわけです。