広瀬隆さんコメント

カストロとゲバラ、彼らの物語は非常に面白いものなのに、日本ではなぜか、ほとんどドキュメンタリー番組などで放送されることがない。カストロといえば、「キューバ危機」に関することばかりがクローズアップされますが、あれは米ソが勝手にやっただけの戦いであって、カストロとゲバラはそれに巻き込まれただけ。そういうことを、日本人はまったく分かっていないのです。私は、カストロとゲバラこそ、20世紀が生んだ、最も偉大な人物だと思っています。それをみなさんに伝えたくて、この本を書きました。ぜひお読みいただきたいと思います。

書影
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インターナショナル新書 020

『カストロとゲバラ』

広瀬隆

作品紹介

アメリカ、ソ連と渡り合い、理想国家をつくりあげた二人の革命家の真実

「青年弁護士だったカストロが、盟友の医師チェ・ゲバラらと共にキューバ革命を成功に導いてから約60年、カリブ海に浮かぶ小国キューバはアメリカ政府の経済封鎖やカストロ暗殺計画に屈することなく、国民が平等で、教育費・医療費が無料の理想国家を築き上げてきた。
 キューバ危機という、核戦争の恐怖をも乗り越えた二人の革命家から、我々はいま何を学ぶことができるのか? 現在までのキューバ史を壮大なスケールで描く。

担当編集者より

この新書をひと言で言うと、ページをめくるたびに、新たな驚きがつまっている、ということです。「カストロ」「ゲバラ」「キューバ危機」など、キューバという国に関するキーワードを聞いたことがある人は多いでしょう。独裁国家、社会主義国家であるという「知識」に縛られて、キューバに対して偏見をお持ちの方もいるかもしれません。しかし、本書を読むと、この国がなぜアメリカと闘わなければならなかったのか、カストロがなぜ独裁者でなければならなかったのか、ゲバラがなぜ自分の命を賭けてまで革命家であり続けなければならなかったのか、ということについての理由と必然性が、様々なエピソードと確かな事実の裏付けとともに胸にせまってきます。内容はとても重厚ですが、読み終えた後、なぜかさわやかで軽やかな気分になります。そして、キューバに行ってみたくなります!

定価 本体760円+税
発売日 2018年2月7日
ジャンル 歴史・地理
書名(カナ) カストロトゲバラ
新書判 256ページ
ISBN 978-4-7976-8020-1
Cコード C0222

著者

写真写真

広瀬隆(ひろせ たかし)

作家。1943年、東京生まれ。早稲田大学理工学部卒業。世界史、日本史、原発問題など幅広い分野で執筆を続ける。『ロシア革命史入門』(インターナショナル新書)、『日本近現代史入門』(集英社インターナショナル)、『アメリカの経済支配者たち』『資本主義崩壊の首謀者たち』『二酸化炭素温暖化説の崩壊』(以上集英社新書)、『文明開化は長崎から(上・下)』(集英社)、『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』(ダイヤモンド社)など多くの著書がある。

好評既刊

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