島田雅彦さんコメント

この本では、夏目漱石、樋口一葉、谷崎潤一郎、大岡昇平といった文豪たちの作品を深く読み解きながら、文学の持つ意味を考察しました。バラ色の未来が期待できない今日、忘れられた文学をひもとき、その内奥に刻まれた文豪たちのメッセージを深読みすれば、おそらく怖いものなど何もなくなるはずです。どうぞご一読ください。

書影
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インターナショナル新書 016

『深読み日本文学』

島田雅彦

作品紹介

常識を揺るがす、日本文学の新しい読み方。

「色好みの伝統」「サブカルのルーツは江戸文化」「一葉の作品はフリーター小説」など、古典から漱石・一葉らの近代文学、太宰・安吾らの戦後作品、さらにAI小説までを、独自の切り口で分析。 創造的誤読、ユーモアの持つ効能、権威を疑う視線といった、作家ならではのオリジナリティあふれる解釈で、日本文学の深奥に誘う。

高橋源一郎氏(作家)推薦!
「待ってました! 『日本文学史』の最新・最強バージョン!」

立ち読み

目次(2ページ~5ページ)
1章(22ページ~35ページ)

担当編集者より

著者の島田雅彦さんは皆さんご存じの通り、たくさんの著書がある小説家です。島田さんはまた、法政大学国際文化学部で日本文学も教えています。本書は、その文学講義をもとにした「島田雅彦流・日本文学論」です。
島田さんの語り口はいつも優雅で、ときおりジョークを交えながら講義されていますが、「戦時に文学者はどう生きるべきか」などを語るときは、とても熱がこもっていました。
そんな島田さんですが、研究室にアニメのフィギュアをかざるという、意外な一面もあります。何のアニメかを知りたい方は、タイトルが本書にも出てきますので、ぜひご確認ください。
本書では小説家ならではの視点で、教科書には載っていないような日本文学の読み方を提示しています。日本文学に対する印象が、がらりと変わること請け合いです!

定価 本体760円+税
発売日 2017年12月7日
ジャンル 文学
書名(カナ) フカヨミニホンブンガク
新書判 240ページ
ISBN 978-4-7976-8016-4
Cコード C0295

著者

写真1写真1

島田雅彦(しまだまさひこ)

作家。1961年、東京都生まれ。東京外国語大学ロシア語学科卒業。在学中の1983年に、『優しいサヨクのための嬉遊曲』(新潮文庫)を発表し注目される。1984年『夢見王国のための音楽』(福武文庫)で野間文芸新人賞、1992年『彼岸先生』(新潮文庫)で泉鏡花文学賞、2008年『カオスの娘』(集英社文庫)で芸術選奨文部科学大臣賞、2016年『虚人の星』(講談社)で毎日出版文化賞などを受賞。その他、『彗星の住人』(新潮文庫)、『カタストロフ・マニア』(新潮社)など著書多数。

好評既刊

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