岩下尚史さんコメント

もとより、これを読めば金が儲かる、知識を蓄えられる、あるいは癌にならずに済むといった效用は、それこそ卯(う)の毛の先の露ほどもないことを、あらかじめ申して置きます。版元より問われるまま、平成改元から二十数年を経て、ずいぶん変わってしまった私たちの暮らしぶりに対して、どんよりとかすかな違和の感を表しながら応えた放談をまとめたもの。それも若い頃、明治大正生まれの年寄りたちに教えられた時の口真似に過ぎませんが、心ごころにお取りになり、お読み捨て下さいましたならばありがたく存じます。

インターナショナル新書 003

『大人のお作法』

岩下尚史

作品紹介

型を身に付け、凝らず、迷わぬ――それが「おとな」になるということ

宴席とはグルメ談義をする場にあらず。歌舞伎を一人で見に行くほどの野暮はなし。銭金を貯め込む算段よりも、まずは散じる喜びを知れ。
花柳界、伝統芸能に通じ、本当の遊びをする紳士たちを見てきた著者が客のもてなし方、芸への向き合い方、和洋の装い方について指南。いつまでも「子ども顔」の現代の大人たちに、今では誰も語ることがなくなった「大人のお作法」を教えます。

担当編集者より

クール・ジャパン、美しい国、おもてなし……なにやらお国自慢が盛んな今日の我が国ですが、はたしてどれだけの人が日本の文化伝統、風習、しきたりを身のうちに収めて暮らしているでしょうか。そう問われると、担当編集者の小生も首をすくめてしまいます。かといって、今からこの歳で、いったいどこから「日本」を始めていいのやらとも迷うのも正直なところ。そんな悩みや惑いに対して、「そんなことも知らないのかい」と呆れつつも、誠実に応えてくださってできたのが本書であります。「こんな本、今まで読んだことない!」と一驚なさること間違いなし!

定価 本体740円+税
発売日 2017年1月12日
ジャンル 文芸・芸術
書名(カナ) オトナノオサホウ
新書判 224ページ
ISBN 978-4-7976-8003-4
Cコード 0295

著者

写真写真

岩下尚史(いわしたひさふみ)

作家。1961年、熊本県生まれ。國學院大學文学部卒業後、新橋演舞場株式会社に入社。退社後、芸者の発生と変遷を古代の巫女にまで遡って解き明かした『芸者論―神々に扮することを忘れた日本人』を著し、第20回和辻哲郎文化賞を受賞。國學院大學客員教授。テレビのコメンテーターとしても活躍している。著書に『見出された恋 「金閣寺」への船出』『直面(ヒタメン) 三島由紀夫若き日の恋』(文春文庫)など。

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